『病院 Hospital』の感想

シネマヴェーラ渋谷でフレデリック・ワイズマンの『病院 Hospital』を見た。

最初は白黒で、病院のドキュメンタリーだから、かなり怖怖見ていたが、だんだんと日常そのものに慣れていき、落ち着くことができた。
薬物中毒で運ばれてくる患者が多いのはアメリカっぽかった。ヘロインの患者は脱力して、顔をポリポリ掻いていて、メスカリンの患者は完全にバットに入って、死にたくないと言っていた。薬物中毒者の症状は面白いので、けっこう笑ったが、自分も近い場所にいるので、他の笑っている観客の人とは距離があるなと思った(相手の境遇は知らないが)。
他にはアルコール中毒の患者も多かった。これは日本も同じだろうし、医者は大変だろうな。twitterで二次会は潰れたり、セクハラする人間が出て来るので、会社では禁止というのがあったが、けっこういいと思う。
検案で脳をいろいろ並べて、ごちゃごちゃ見ていたが、脳単体で見ていると小林銅蟲先生を思い出してしまって、茹でて柚子の皮だなとか思ってしまう。
保険制度がけっこう複雑で糖尿病とかだと民間の保険には入りづらい、ブルーなんたらが効くみたいなことを言っていた。
また、親の治療のための子供の保護なども病院から手続きをしていた。ソーシャルワーカーが病気に応じた職業も探すみたいな話をしていて、いいなと思った。
ただ、実質的な保護を受けられるかどうかは、また難しく、精神科医が援助の申し立てをしても曖昧に返答されてキレていたりした。

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